教員になるには

ここでは、教員になることを念頭に書きますが、公務員でも大学院でも企業等への就職でも原則は同じです。


基本的に、教員に向かない人というのはいません。いろいろなタイプの教員がいていいし、かえってその方が多様な生徒の要求に応えることができるはずです。しかし残念なことに、教員という仕事を理解せず教員を目指そうとしている学生が多いように思えます。


講座がどうだとか、参考書は何を使うのがよいとか、面接の練習はどうとか、などという話はしません。これらが大切でないと言うわけではもちろんありませんが、もっと大切なことがあります。


将来の展望(夢、希望)をもつ
「ビジョンがないところでは、民は勝手に振る舞う」(聖書:箴言29:18) 
「あなたの夢は何か、あなたの目的とするものは何か、それさえしっかり持っているならば、必ずや道は開かれるであろう」(マハトマ・ガンジー)
「夢なき者は理想なし、理想なき者は信念なし、信念なき者は計画なし、計画なき者は実行なし、実行なき者は成果なし、成果なき者は幸福なし、ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず」(渋沢栄一、実業家)
「10年後にどんなスタイルを身につけていたいのかを考えて、そのヴィジョンに向けて必要な努力をしなくてはいけません」(中竹竜二、元早稲田大学ラグビー部監督、東洋経済オンライン)
「Q: 今を(精一杯)生きることに最善の生き方があるのではないでしょうか。
A: 今を生きる、その生き方が将来を決める、という考え方の重要さを知ってください。(中略)将来の目標を持って今を生きるのか、ただ無心に今を生きるのか、その違いを考えて見ましょう」(国立大学協会教育・学生委員会「大学におけるキャリア教育のあり方」)
「100m競争に100mだけ走るな」
教員採用試験に合格することばかり考えている学生は間違いなく不合格になります。ゴールはもう少し先にあるはずです。仮に運よく合格しても、教員になってやっていけるのか甚だ疑問です。教育現場には問題が山積しています。数学を教える楽しさ、学校行事や部活動などを通しての生徒との触れ合いなどだけでは、やっていけません。
教員になって何をやりたいのか、またそれらを通して自分がどう生きて、どう社会に貢献していくのか、明確なビジョンをもつ必要があります。教員採用試験に合格することは単なる通過点でしかありません。正式な教員になってからが勝負です。日々の様々な経験を通して、生徒と共に成長していくことで教師としての力量を高めていくのです。
試験では(例えば)8割正解すれば通るとしても、教育現場で8割正しいことを教える教員は生徒に信頼されるのでしょうか。
大学の授業に安易に遅刻や欠席するように、学校現場で遅刻や欠席すると残された生徒はどうなるのでしょう。
ごまかしたり手抜きして楽に単位を取ろうとする者が、学校現場で生徒に一生懸命頑張れと言えるのでしょうか。
だらしない生活や格好をしている者が、校則をきちんと守れと生徒を指導できるのでしょうか。


挨拶をきちんとする
「あいさつは自分があいさつをしたい人に気持ちをとどけるのみならず、自分がどういう人間か、人にどう序列をつけているかまで、周りから同時に瞬時に観察され、それが露呈する。」(遥洋子、作家、日経BPサイト)
「あいさつというのは人間関係の前提状況を造る設定です。あいさつを交わすことによって、場が設定され、事物の進行の前提条件ができます。そのときに、勘のいい人間は、相手と自分の距離を瞬時に測ることができます。」(村上隆、アーティスト、東洋経済オンライン)
「ボクはファーストインプレッション(第一印象)で、だいたい7割ぐらいはその人のことが分かる。話の内容や経歴などはいくらでもウソをつけるけど、顔の相とか気で分かるんです。そのためにたくさんの人と会う。そして感性を磨く。それでもだまされたことは何度かあったけど」(澤田秀雄、HIS会長、SankeiBiz、2012年11月25日)
「ア. あいさつができる(中略)エ. 自分の意見を話すことができる オ. 自分のことは自分でできる カ. 時間を守ることができる キ. 指示されたこと(言われたこと)を理解し行動できる」(広島県尾三地域の小学校・中学校・高等学校での統一指導項目)

挨拶はすべての基本です。私が偉いから挨拶せよ、と言っているわけではありません。
挨拶一つできない人間が何ができるのでしょうか。
挨拶することで交流が生まれます。
挨拶を通して相手の様子がわかります。

もちろん、挨拶ひとつで気持ちが明るくなります。



主体的に考え行動する
「やるのは君たちだから自分たちで考えることが大事。僕は君たちが考える土壌をつくりたい」(中竹竜二、元早稲田大学ラグビー部監督、東洋経済オンライン)
「どんな時代でもサバイバルできる、どんな環境に置かれても自分の頭で考え稼げる人材が求められている」(岡島悦子、プロノバ社長、東洋経済オンライン)
「とにかく先輩の言うことを丸呑みするな(中略)すべて自分の頭で考えて、自分の糧にする。それしかない」(夏野剛、ドワンゴ取締役、東洋経済オンライン)
「指導・育成方法は一人一人違う。私自身、4年かけて学生を知ろうとするわけです。しかし、最終的には学生一人一人が学び、どんな役割を果たせるのか、考えていく力を身につけていかなければなりません。私自身、まだまだ学生といっしょに学んでいる途中ですが」(島岡健太、関西大学サッカー部監督、MSN産経from Editor 2013年2月4日)
「自分の人生ぐらいは自分で考えて、会社と組織と戦うぐらいの気持ちを持たないと、だんだん巻き込まれてしまいます」(桐村晋次、法政大学教授、「大学のキャリア教育の現状と課題」)
「All things are easy that are done willingly.(進んでやれば何でも簡単である)」(ことわざ)
「Q: この激変の時代、将来の環境も分からないのに、自分の将来は考えられません。
A: 環境に合わせて生きる、とそうなるかもしれません。自分が生きる、どう生きたい、と主体的に考えると願いや夢は語れるはずです」(国立大学協会教育・学生委員会「大学におけるキャリア教育のあり方」)
「世界に変革を求めるなら、自分自身を変えることだ」(マハトマ・ガンジー)
「見たいと思う世界の変化にあなた自身がなりなさい」(マハトマ・ガンジー)
「自分からこうしたいと気を奮い立たすことで、ほとんどのことは実現することができる」(渋沢栄一、実業家)
「安全、安心、簡単、手軽だけでは人は育たない。守れられている中で、危険・不安・複雑・面倒が用意されてこそ育つ」(荒瀬克己、京都市教育委員会教育企画監、2013年2月23日)
「適度な貧乏」(的川泰宣、JAXA、「はやぶさ物語」)
「とかくメダカは群れたがる」(平林たい子、昭和の作家)
「A man may lead a horse to the water but he cannot make him drink.(馬を水際まで連れていくことはできても、馬に水を飲ませることはできない)」(ことわざ)
殻に閉じこもるのも問題ですが、コミュニケーション能力が重要だとばかりに「類は友を呼ぶ」式に仲のよい者とばかり集まっていませんか。自分ひとりでは勉強できず、常に仲間を求めていませんか。
すぐ教えてくれたり助けてくれたりする先生、先輩、友達などに甘えてはいませんか。
学校から帰ってからも、ネット仲間をすぐ探していませんか。


失敗を恐れず何事にもチャレンジする
「束縛があるからこそ、私は飛べる。悲しみがあるからこそ、高く舞い上がれる。逆境があるからこそ、私は走れる。涙があるからこそ、私は前へ進める」(マハトマ・ガンジー)
「結局、たくさん失敗を重ねることでしかスタイルは見つかりません。」(中竹竜二、元早稲田大学ラグビー部監督、東洋経済オンライン)
「No pain, no gain.(苦労なくして益はなし)」(ことわざ)
「こんな時代だからこそ、どんどんチャレンジすべきなんです。多分、7,8割は失敗するけど、命までとられるわけじゃない。失敗を重ねるうちに学び、経験値が高まり、新しいものが生まれる。(中略)悩んでいるヒマがあったら、夢に向かってチャレンジする方がいい。(中略)若い人は優秀ですよ。発想力も吸収力も体力もある。新しいことに対応する柔軟性は言うまでもありません。足りないのは経験値だけです。これは失敗を重ねてゆくうちに高くなってゆくのですが、最近の若者は失敗を恐れてチャレンジしない。一度失敗すると、もうおしまいだ、浮かび上がれない、と勘違いしているんですね。そうじゃないんだ、失敗こそが成長の糧になるんだよ
」(澤田秀雄、HIS会長、SankeiBiz、2012年11月25日)
「一緒に頑張りましょう。頑張ることは割を食うように感じる世の中ですが、毎日真面目にハードに仕事を続けることこそ、尊いことです。お天道様は見ていますから!」(村上隆、アーティスト、東洋経済オンライン)
「日頃から漠然と生活していないで、色々なことに興味を持ち考え尽くして、自分のデータベースを構築することが大切だ」岡島悦子、プロノバ社長、東洋経済オンライン)




素直に、そして実行する
「結局、その選手がのびるかどうかは素直かどうかできまります。(中略)課題を指摘したときに素直な返事をしている選手でも、結局それを克服するために何もしていなくて、自分の好きな練習しかしていなかったりもします。」(中竹竜二、元早稲田大学ラグビー部監督、東洋経済オンライン)
「教育するだけの価値があると思ってもらうには、2つの注意点があります。まずは叱られたからといって、感情的にならないこと。そして指摘された点に関しては必ず直すことです。」(岡島悦子、プロノバ社長、東洋経済オンライン)
「自分が行動したことすべては取るに足りないことかもしれない。しかし、行動したというそのことが重要なのである」(マハトマ・ガンジー)

「尋常ではないほどの執着力と何があってもやり通す覚悟が成功につながる」(村上隆、アーティスト、東洋経済オンライン)


人から何かをしてもらうのではなく、人に何かしてあげる
「受けるよりは与えるほうが幸いである」(聖書:使徒行伝20:35)
「成長し続ける人の共通点は、他者や所属集団のために何でもやりますと言える人、いわば消費者から生産者に変身できる人だと信じています」(木村堅一、名桜大学教授)



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