大きな変革をするときに一番大事なこと。それは、「人に好かれようと思わないこと」です。もちろん私も人に嫌われるのはイヤですよ。でも、そんなことを考えていたら、思い切ったことは何もできません。

人に好かれようとか、誰かの顔を立てようなんて思っていてはダメなんです。(中略)

これはもう、戦いです。いくら周囲から嫌われても、結果が出るまで戦い続けるしかない。今でも私は周りから嫌われていると思いますよ。でも、それは勲章だと思っています。結果として会社の業績も上がったし、従業員の給料も上げることができた。みんながハッピーになった。それでいいんだと思います。

みんな、子どものころから人の顔色をうかがい過ぎなんです。親や先生の期待にこたえようとして、自分の意志を貫くことに慣れてない。私はこれまでたくさんの失敗をしてきましたけど、それでわかったことは、「正しいかどうかは、他人が決めることじゃない」ということです。「自分が正しいと思ったことをすること」が正しいことなんです。

今までのやり方を変えるのはしんどいことです。変えさせる私だってしんどい。でも、「嫌われていいんだ。だって正しいことなんだから」と思うと、強くなれます。それで1つ1つ結果を出していけば、人はついてきてくれる。より多くの人を巻き込んでいけるんです。(中略)

目的を明確にしてから、それに行きつくまでの道筋を逆算して考えていく。必ず、ゴールから考えることが大事です。

これはキャリアでもいえることだと思いますよ。まずはゴールを明確に描く、つまり成功を定義することが大事なんです。(中略)

よく「今日一日が幸せだったらいい」とか、「与えられたことだけを必死にやればいい」なんていう人がいますが、私はそのやり方はできません。ゴールを定めていないと不安になります。どこに向かっているかを明確にしてはじめて、今日の一歩を踏み出せるんです。

ただ、ゴールは途中で変わってもいいと思います。私の場合もそうでしたから。(中略)。

まあ、これは私のやり方ですから、違う人もいると思います。(中略)

大切なのは、自分に合ったやり方を見つけることなんです。
(中略)

私がこういったキャリアを積んでこられた理由をあげるとすれば、「自分の向き不向き」を把握して、「活躍できる環境」を選択していたからなんですね。そのためには、たくさんの経験が必要です。成功体験だけでなく数多くの失敗経験があれば、自分に向いたやり方がわかってきます。

私もたくさん失敗しましたよ。(中略)

これら多くの失敗は、私に自分の強みと弱みを教えてくれました。(中略)

誰にも「特徴」があります。それがよく働くか悪く働くかは、「文脈」が決めています。「文脈」とは、環境と言い替えたらわかりやすいでしょうか。自分の特徴が生きる文脈に行くことができたら、人は成功します。(中略)

若い人も自分の特徴が活かせる場所にどんどん移っていけばいい。成功者はみんなそうやって腕を磨いて、キャリアを築いているんですよ。


(森岡毅、USJマーケティング最高責任者、プロ論。2014年4月2日


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