大きな変革をするときに一番大事なこと。それは、「人に好かれようと思わないこと」です。もちろん私も人に嫌われるのはイヤですよ。でも、そんなことを考えていたら、思い切ったことは何もできません。(中略)

みんな、子どものころから人の顔色をうかがい過ぎなんです。親や先生の期待にこたえようとして、自分の意志を貫くことに慣れてない。私はこれまでたくさんの失敗をしてきましたけど、それでわかったことは、「正しいかどうかは、他人が決めることじゃない」ということです。「自分が正しいと思ったことをすること」が正しいことなんです。
(中略)


これはキャリアでもいえることだと思いますよ。まずはゴールを明確に描く、つまり成功を定義することが大事なんです。キャリアでの成功って人それぞれでしょう? 自分にとっての成功は何なのか。まずはそれを考え、今日やる仕事を決めていく。(中略)
どこに向かっているかを明確にしてはじめて、今日の一歩を踏み出せるんです。

ただ、ゴールは途中で変わってもいいと思います。私の場合もそうでしたから。20代で今の姿を描いていたかというとそうではありません。その都度ゴールは明確に描いていましたが、必要に応じて何度も変わっていった。それでいい。でも、ベースプランがないまま歩き出すのでは、あまりに無駄が多いし、大したスキルが身に付かないと思います。

まあ、これは私のやり方ですから、違う人もいると思います。天才的に、直感で物事を判断し、その場その場でいろんなことを生み出せる人もいますよね。それぞれに合ったやり方があると思う。大切なのは、自分に合ったやり方を見つけることなんです。

私がこういったキャリアを積んでこられた理由をあげるとすれば、「自分の向き不向き」を把握して、「活躍できる環境」を選択していたからなんですね。そのためには、たくさんの経験が必要です。成功体験だけでなく数多くの失敗経験があれば、自分に向いたやり方がわかってきます。

これら多くの失敗は、私に自分の強みと弱みを教えてくれました。(中略)
弱みがわかったことが大きな収穫なんです。あとは開き直ればいいんですから。共感性が低いなら、論理的にニーズを探ればいい。だから私はとにかくデータを重視し、さまざまな角度で切り取って仮説検証を繰り返します。

(森岡毅、ユー・エス・ジェイ マーケティング最高責任者、プロ論。2014年4月2日



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